残業代計算エクセル

Excelで残業代を正確に計算するための数式・テンプレート・実務ノウハウを完全網羅。 コピペで使える計算式と、よくある間違いの回避方法を解説します。

コピペで使える数式固定残業代対応変形労働時間制対応2026年法令準拠

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1. 基本のExcel残業代計算式

残業代をExcelで計算するには、まず月給から時給を算出し、 次に割増率を掛けて残業時給を求め、最後に残業時間を掛けるという3段階で計算します。 以下のExcel数式はそのままコピペして使えます。

時給計算(エクセル残業代計算の第一歩)

月給を所定労働時間(173時間)で割って、1時間あたりの賃金を求めます。

=月給/173

具体例(A1に月給300,000を入力):

=A1/173 → 結果: 1,734円

※ 173時間 = 週40時間 x 52週 / 12ヶ月(労働基準法に基づく月平均所定労働時間)

残業時給の計算

通常の時給に割増率1.25倍を掛けて、残業時の時給を算出します。

=時給*1.25

具体例(B1に時給1,734を入力):

=B1*1.25 → 結果: 2,167円

※ 1.25倍は労働基準法第37条に定められた最低割増率

残業代の計算

残業時給に残業時間を掛けて、残業代の合計金額を求めます。

=残業時給*残業時間

具体例(C1に残業時給2,167、D1に残業時間20を入力):

=C1*D1 → 結果: 43,340円

一括計算式(1セルで完結)

上記3つを1つの数式にまとめた計算式です。セルが少なくて済みます。

=ROUND(月給/173*1.25*残業時間, 0)

具体例(A1=月給、B1=残業時間):

=ROUND(A1/173*1.25*B1, 0) → 結果: 43,340円

※ ROUND関数で小数点以下を四捨五入しています

Excelで使う割増率一覧表

残業の種類条件割増率Excel数式の例
通常残業法定労働時間超(5:00~22:00)1.25倍=時給*1.25*時間
深夜残業22:00~翌5:001.50倍=時給*1.5*時間
休日出勤法定休日1.35倍=時給*1.35*時間
月60時間超月60時間を超える残業1.50倍=時給*1.5*時間
休日深夜法定休日 + 深夜1.60倍=時給*1.6*時間

※ 出典:労働基準法第37条、労働基準法施行規則第20条

2. Excelで残業代計算シートを作る手順

以下の6ステップで、Excelの残業代計算シートをゼロから作成できます。 所要時間は約15分です。一度作成すれば、毎月の残業代計算を自動化できます。

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ステップ1Excel新規シートを準備する

Excelを開き、新しいシートを作成します。A列に「項目名」、B列に「値」、C列に「計算式」のヘッダーを入力します。A2に「月給」、A3に「所定労働時間」、A4に「通常残業時間」、A5に「深夜残業時間」、A6に「休日出勤時間」と入力します。

2

ステップ2基本データを入力する

B2に月給(例:300000)、B3に所定労働時間(通常は173)、B4に通常残業時間、B5に深夜残業時間、B6に休日出勤時間を入力します。これらが計算の元データになります。

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ステップ3時給計算の数式を入力する

A8に「時給」と入力し、B8に「=B2/B3」と入力します。これで月給を所定労働時間で割った時給が自動計算されます。例:300,000円/173時間=1,734円。

=B2/B3
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ステップ4残業種類ごとの計算式を入力する

A9に「通常残業代」、B9に「=B8*1.25*B4」を入力。A10に「深夜残業代」、B10に「=B8*1.5*B5」を入力。A11に「休日出勤手当」、B11に「=B8*1.35*B6」を入力します。各割増率は労働基準法第37条に基づいています。

通常残業: =B8*1.25*B4
深夜残業: =B8*1.5*B5
休日出勤: =B8*1.35*B6
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ステップ5合計残業代を計算する

A13に「残業代合計」と入力し、B13に「=SUM(B9:B11)」を入力します。これで全種類の残業代を合算した金額が自動表示されます。ROUND関数で端数処理する場合は「=ROUND(SUM(B9:B11),0)」とします。

=ROUND(SUM(B9:B11), 0)
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ステップ660時間超の割増率を追加する(任意)

月60時間超の残業がある場合、B9の数式を「=B8*1.25*MIN(B4,60)+B8*1.5*MAX(B4-60,0)」に変更します。これにより60時間までは1.25倍、超過分は1.5倍が自動適用されます。

=B8*1.25*MIN(B4,60)+B8*1.5*MAX(B4-60,0)

完成イメージ:Excelセル配置

A列(項目名)B列(値/数式)
2月給300000
3所定労働時間173
4通常残業時間20
5深夜残業時間5
6休日出勤時間0
7---
8時給=B2/B3
9通常残業代=B8*1.25*B4
10深夜残業代=B8*1.5*B5
11休日出勤手当=B8*1.35*B6
12---
13残業代合計=ROUND(SUM(B9:B11),0)

※ 1行目はヘッダー行として使用。黄色の入力セル(B2~B6)にデータを入力すると、緑色の計算セル(B8~B13)が自動で更新されます。

3. 固定残業代のExcel計算式

固定残業代(みなし残業)を導入している企業では、実際の残業代が固定残業代を超えていないかをExcelで自動チェックできます。 超過している場合は差額を追加で支払う法的義務があります。

固定残業代の超過チェック式

IF関数を使って、実際の残業代が固定残業代を超えているかを判定します。超過分がある場合のみ差額を表示します。

=IF(実残業代>固定残業代, 実残業代-固定残業代, 0)

具体例:

=IF(B9>C2, B9-C2, 0)

B9=実際の残業代、C2=固定残業代の金額

固定残業代の適正チェック式

固定残業代の金額が、固定時間分の正しい残業代をカバーしているか検証します。

=IF(固定残業代 >= 時給*1.25*固定時間, "適正", "不足")

具体例:

=IF(C2>=B8*1.25*C3, "適正", "不足")

C2=固定残業代、B8=時給、C3=固定残業時間

固定残業代計算エクセルのセル配置

A列B列
2月給(基本給)300000
3固定残業代の金額50000
4固定残業時間30
5実際の残業時間45
6---
7時給=B2/173
8実際の残業代=ROUND(B7*1.25*B5,0)
9差額(追加支払い)=IF(B8>B3, B8-B3, 0)
10判定=IF(B8>B3, "超過", "範囲内")

重要:B9の結果が0より大きい場合、その金額を追加で支払う法的義務があります。 支払われていない場合は未払い残業代として過去2年分まで請求可能です。

4. 変形労働時間制の残業代をExcelで計算する

変形労働時間制を採用している企業では、残業の計算方法が通常と異なります。期間ごとの法定労働時間の総枠を基準にして残業を判定する必要があり、 Excelで自動化するには特別な数式が必要です。

1ヶ月単位の変形労働時間制

1ヶ月単位の変形労働時間制では、その月の暦日数に応じて法定労働時間の総枠が決まります。 実労働時間がこの総枠を超えた場合に残業代が発生します。

法定労働時間の総枠(月ごと)

=暦日数/7*40
暦日数総枠(時間)該当月
28日160.0h2月(平年)
29日165.7h2月(閏年)
30日171.4h4,6,9,11月
31日177.1h1,3,5,7,8,10,12月

自動計算するExcel数式

その月の暦日数を自動取得:

=DAY(EOMONTH(対象日付, 0))

法定労働時間の総枠を自動計算:

=DAY(EOMONTH(A2, 0))/7*40

残業時間を自動算出:

=MAX(実労働時間-総枠, 0)

変形労働時間制の残業代:

=ROUND(月給/173*1.25*MAX(実労働時間-総枠,0), 0)

変形労働時間制のExcel計算で注意すべき3つのポイント

  • 1.日ごとの判定も必要:あらかじめ8時間超と定めた日以外に8時間を超えた場合は、その超過分も残業となります。
  • 2.週ごとの判定も必要:あらかじめ40時間超と定めた週以外に40時間を超えた場合も残業となります。
  • 3.二重カウントに注意:日ごと・週ごとで既に残業としてカウントした時間は、月の総枠計算で除外する必要があります。

1年単位の変形労働時間制

1年単位の場合は、年間の法定労働時間総枠を計算します。2085.7時間(365日/7x40)が上限です。

年間総枠 = 365/7*40 = 2085.7時間(閏年は2091.4時間)

※ 1年単位の変形労働時間制は計算が複雑なため、正確な判断には社会保険労務士への相談を推奨します。

5. 実務で使える応用Excel数式

60時間超の自動判定

月60時間を超える残業に1.5倍の割増率を自動適用します。

=時給*1.25*MIN(残業時間,60)+時給*1.5*MAX(残業時間-60,0)
例:残業70時間の場合 → 60時間は1.25倍 + 10時間は1.5倍

全種類の残業代を一括計算

通常・深夜・休日を一つの数式で合算します。

=ROUND(B2/173*(1.25*B4+1.5*B5+1.35*B6),0)
B2=月給、B4=通常残業、B5=深夜残業、B6=休日出勤

年間残業代の集計

12ヶ月分の残業代をSUM関数で合算し、月平均も算出します。

年間合計: =SUM(C2:C13)
月平均: =AVERAGE(C2:C13)

36協定の上限アラート

残業時間が月45時間を超えた場合に警告を表示します。

=IF(残業時間>45, "上限超過", IF(残業時間>36, "注意", "OK"))
注意:月45時間超は36協定の特別条項が必要、年6回まで

6. Excel計算 vs ZanCalc の比較

Excelでの残業代計算は柔軟性が高い一方、数式の入力ミスや割増率の適用間違いが起きやすいという課題があります。 ZanCalcなら入力するだけで即座に法令準拠の計算結果が出ます。目的に合った方法を選びましょう。

比較項目Excel計算ZanCalc
計算速度シート作成に15分~1時間3秒で結果表示
入力ミスの可能性数式の打ち間違いリスクあり入力値のみ、計算ロジックは固定
割増率の正確性手動で設定、間違えるリスクあり労働基準法に自動準拠
カスタマイズ性自由に列・数式を追加可能決まったフォーマット
大量データの処理複数人・複数月を一括計算可能1人ずつ個別に計算
法改正への対応手動で数式を更新する必要あり自動で最新の法令に対応
コストMicrosoft 365の契約が必要完全無料
おすすめ用途人事部門の月次給与計算個人の残業代チェック

Excelがおすすめの人

  • -人事・経理担当者で複数社員の給与を一括計算したい
  • -会社独自の手当や控除を含めてカスタマイズしたい
  • -月次・年次の残業トレンドを分析したい
  • -変形労働時間制など複雑な条件を組み込みたい

ZanCalcがおすすめの人

  • -自分の残業代が正しく計算されているか確認したい
  • -Excel操作に不慣れで数式入力が不安
  • -固定残業代の超過分をすぐに確認したい
  • -深夜残業・休日出勤を含む複雑なケースを正確に計算したい

よくある質問

Excelで残業代を計算するとき、173で割るのはなぜですか?

173時間は法定労働時間の月平均です。計算式は「週40時間 x 52週 / 12ヶ月 = 173.3時間」です。労働基準法に基づく標準的な月間所定労働時間であり、ほとんどの企業でこの数字が使われています。会社の就業規則で異なる所定労働時間が定められている場合は、そちらを使用してください。

Excelの残業代計算で端数はどう処理しますか?

Excelでの端数処理にはROUND関数を使います。例:=ROUND(月給/173*1.25*残業時間, 0)。法律上、1ヶ月の残業時間の端数は30分未満を切り捨て、30分以上を1時間に切り上げることが認められています。ただし、常に切り捨てるのは違法です。

固定残業代のExcel計算で注意すべき点は?

固定残業代のExcel計算では、IF関数を使って実残業代と固定残業代を比較する必要があります。=IF(実残業代>固定残業代, 実残業代-固定残業代, 0)で超過分を算出できます。重要なのは、固定残業代を超えた場合に必ず差額を支払うことです。これを怠ると未払い残業代となります。

変形労働時間制のExcel計算はどうすれば良いですか?

変形労働時間制では、期間ごとの法定労働時間総枠を計算する必要があります。1ヶ月単位の場合は「暦日数/7 x 40」で総枠を求め、実労働時間がこれを超えた分が残業になります。Excelでは=DAY(EOMONTH(日付,0))/7*40で月ごとの総枠を自動計算できます。

ExcelとZanCalcの計算ツール、どちらが良いですか?

用途によります。Excelは自由にカスタマイズでき、大量のデータを一括処理できる利点があります。一方、ZanCalcは入力するだけで即座に正確な結果が出ます。数式の入力ミスや割増率の適用間違いの心配がありません。日常的な確認にはZanCalc、月次の給与計算にはExcelという使い分けがおすすめです。

Excelで60時間超の割増率(1.5倍)を自動適用するには?

60時間超の割増率を自動適用するには、IF関数とMIN/MAX関数を組み合わせます。=時給*1.25*MIN(残業時間,60) + 時給*1.5*MAX(残業時間-60,0)とすることで、60時間までは1.25倍、60時間を超えた分は1.5倍で自動計算されます。2023年4月以降、中小企業にも適用されています。

Excelの数式入力が面倒ですか?

ZanCalcなら月給と残業時間を入力するだけ。数式の入力ミスゼロで、 労働基準法に準拠した正確な残業代を3秒で計算できます。

免責事項

このページで提供しているExcel数式および計算方法は、労働基準法に基づいた一般的な計算方法を示したものです。 実際の給与計算では、企業ごとの就業規則、所定労働時間、各種手当、控除額が異なる場合があります。 変形労働時間制やフレックスタイム制を導入している場合は、より複雑な計算が必要になることがあります。 正確な給与計算については、社会保険労務士または労働基準監督署にご相談ください。 このページの情報の使用により生じたいかなる損害についても、当サイトは責任を負いかねます。

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